事業には信用が第一である。
世間の信用を得るには、世間を信用することだ。
個人も同じである。
自分が相手を疑いながら、自分を信用せよとは虫のいい話だ。
by渋沢栄一(実業家)
渋沢栄一の名言は以前にも紹介しました。
大河ドラマや2024年からの新一万円札の顔としても話題の渋沢栄一の名言です。
「世間の信用を得るには、世間を信用することだ。」
「自分が相手を疑いながら、自分を信用せよとは虫のいい話だ。」
そりゃそうだと頷きたくなる名言ですが、この名言の特に後半「自分が相手を疑いながら、自分を信用せよとは虫のいい話だ。」というのは、意外に出来ていない事が多いです。
私の仕事でも往々にして思い当たる節があります。
私は現在インドネシアの工場に駐在しており、本社からの出向というだけで若年ながら300人のローカルスタッフを部下として持つ立場です。
その仕事の中で口には出さないものの、私のことを信用して欲しいという旨を部下に伝えます、しかし、どうにも信用されていないと思うこともあります。
でも元を辿れば、私も部下のことを信用していない。
これでは部下が私を信用するはずがないんですよね。
まぁ、だから部下を信用すればいいって話なのですが、そんな簡単ではありません(笑)。
これは私の経験や能力不足かもしれませんが、そう任せっきりにしてしまうと、仕事がまわらなくなります。
そもそも現地従業員に任せていては仕事が回らないから駐在員として私は本社から来ているわけで。。。
んー、そう考えると、まだまだ私の器では渋沢栄一の名言通りには出来そうにないというのが本音です(笑)。
話は逸れますが、この「信用」という言葉や意味もちゃんと理解しないといけないですよね。
ここでも仕事のことを少し書きます。
「私はあなたのことを信用して仕事を任せています」
これってかっこいい上司が言いそうな言葉ですよね。
言われた部下や若手は嬉しくなるのではないでしょうか。
一方。
「私はあなたに仕事を丸投げしています」
こんなことを自ら言う上司はいないでしょうが、どこの会社や部署にも仕事を丸投げする上司はいるものです。
この二つの言葉。
要は「信用して仕事を任せる」、「仕事を丸投げする」。
これって、言葉は違えど実際にしていることはとても似ています。
どこが違うのか、それは受け取る側がどっちで捉えるか、です。
となると、受け取る側の人格にもよるのでは?とも思われますが、やはりそうとは言えないと私は思います。
なぜなら、一人の上司を指して、あの人は「信用して仕事を任せる」のか、それとも「仕事を丸投げ」するのかで複数人に意見を聞くと、大抵一致するからです。
大事なのは、なぜ自分を信用して仕事を任せてくれたと思うのか、もしくは、なぜ仕事を丸投げされたと思うのか、です。
答えは案外に簡単です、あくまで持論ですが。。。
それは、日々のフォローと結果に対するフィードバックです。
任せているからといって何のフォローもしないのはそもそもおかしいです。
本当に任せているならフォローをしたり声を掛けたりするはずです。
しかし、丸投げをした人は一切フォローしません。
なぜなら、投げちゃってるから、やりたくないから投げちゃってる、やりたくないが元々あるので、フォローなんかもしたくないんです。
そして、そもそもフォローするぐらいなら自分でやるからです。
それと結果に対するフィードバック。
フィードバックというというと大げさですが、簡単に言うと結果が悪かった時にどういう態度を取るかです。
丸投げタイプは、いちいち叱ったり、あれこれケチをつけてきます。
そして、何かを決める際はいきなり登場し、困らせ、決定権はあくまでも譲りません。
丸投げをしているけど任せない、いや、むしろ自らの行いを「丸投げ」だと思っている人はいないので、そうなるとそもそも任せてなんていないのだから、決定権を譲らないのは、その人にとっては何もおかしなことじゃないのかもしれません。
かつて、私の職場にも仕事を丸投げしてくる人がいました。
そして、その人が言いました。
「僕は君を信頼して仕事を任せている」と。
もう頭の中ではその人の顔に右ストレートをかましていました。
しかし、私はにっこりと「ありがとうございます」と答えた。
サラリーマンの世界ではこれが正解。。。かな?
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