人生を幸福にするためには、
日常の瑣事を愛さなければならぬ。
by芥川龍之介(作家)
芥川龍之介さんの名言です。
日常の瑣事(さじ)、些事ですね。
この名言は、日常の些細なことを好きになれば人生を幸福に出来る、と言っています。
なぜ、日常の些細な事と幸福が関係あるのかと言えば、おそらく、人生の大半が些細な日常にあるからでしょう。
例えば、充実した旅行をしたり、優雅な休日を過ごしたり、実際、そこでも幸福を感じることは出来るはずで、その幸福こそが平凡な日々に対するご褒美的な意味合いも強いかもしれません。
でも、それは人生のほんの一部、人生の大半は旅行や休日ではありません。
人生の大半は、平凡な毎日です。
朝起きて、朝ごはんを食べて仕事に行く、仕事が終われば家に帰って、お風呂に入って、晩ごはんを食べて、眠りにつく。
これが人生の大半を占める日常の些事です。
芥川龍之介さんの名言に倣えば、それらの平凡な毎日の些事を愛さなければ、人生は幸福にはならないということです。
日常の些事に愛を見出せなければ、どれだけ充実した旅行へ行っても、どれだけリラックスした休日を過ごせても、幸福になれないと。
何だかわかる気がします。
日々の仕事でたまったストレスや疲れを旅行や休日で癒し、リフレッシュし、また日々の平日に戻る、これもきっと大切なことです。
私も同様に、ストレスの溜まりやすい海外駐在で、旅行や休日が心の支えになっているということをよく実感します。
しかし、だからと言って、日常の些事は嫌な事、つまらない事だと投げ出してしまえば、人生が更に充実するはずの機会を逃してしまいます。
本日の名言は、日常の些事を愛する事の大切さを教えてくれますね。
しかし、ここまで書きながら、ここで私の心の中に疑問が生まれました。
長らく、旅行や休日の過ごし方は、癒しやリフレッシュのために大切であるとは思っていました。
しかし、本日の名言通り、日常の些事を愛することもまた非常に大切です。
最近、海外駐在している立場から、日本へ本帰国になった際の生活をどうしようかとよく考えます。
お金の大切さにも気付いた海外駐在、日本へ本帰国となった場合、駐在手当ももちろん無くなり、今は会社が負担してくれている住居の家賃や光熱費も当然、自己負担になる、住む場所によっては自動車も必要ですし、それに伴う維持費も掛かります。
私の中では、貯蓄ベースを出来るだけ落とさないように暮らしを質素にして、会社に人生を縛られないようにお金をもっと貯めていこうと思っていました。
使うのであれば、旅行や休日に、と考えていました。
しかし、日常の些事を愛せるかどうか、平凡な日常を少しでも満足させられるかどうかは、日常の生活へお金をかけることによっても生まれると思いました。
もちろん、質素な暮らしで満足するのが良いに決まっていますが、なかなかそんな聖人みたいなことも出来ません。
お金を大切に考えるあまり、ちょっと出し惜しみして、少し不満のある日常を送るよりは、そういったところは妥協せずに、満足のいく生活ベースを整えた上で、無駄なものを買わない、お金のかかる休日の過ごし方を控えることも大切かなぁと思えてきました。
旅行や休日よりも、日常を優先する、これもまた考え方の一つですよね。
「どっちが優先?」それに明確な答えは無いでしょうが、日常生活もまた人生の幸福度合いには大きく影響するのだとこの名言で学んだ次第です。
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