道徳なき経済は罪悪であり、
経済なき道徳は寝言である。
by二宮尊徳(経世家・農政家・思想家)
二宮尊徳さんの名言です。
二宮尊徳と言えば、二宮金次郎という名でも有名ですね。
以前にも二宮尊徳さんの名言を紹介していて、生涯や実績に関しては、以前の下記をお読みいただければと思います。
本日の名言ですが、道徳の無い経済は罪悪、経済を考えていない道徳は寝言だと言っています。
まず経済とは何か、道徳とは何か、ですが、上手く説明できる自信が無く、広辞苑を見てみました。
経済:
人間の共同生活の基礎をなす財・サービスの生産・分配・消費の行為・過程、ならびにそれを通じて形成される人と人との社会関係の総体。転じて、金銭のやりくり。
出典:広辞苑
道徳:
人のふみ行うべき道。ある社会で、その成員の社会に対する、あるいは成員相互間の行為の善悪を判断する基準として、一般に承認されている規範の総体。
出典:広辞苑
道徳の無い経済といえば、やはり人としての道を外れた金儲け主義といったところでしょうか。
お金さえ貰えれば何をやっても良いという考えです。
そして、経済を考えていない道徳というのは、お金なんか無くたって生きていける、幸せになれるということでしょうか。
深いところを突けば、お金と幸せは比例しないかもしれませんが、お金は生きていくために必要ですし、経済というのは総括的に考えれば人間の共同生活に基づくものですので、結局、経済を考えない道徳というのは寝言に近く、現実を直視しない妄想の類なのかもしれません。
本来、経済と道徳は相反するものとして考えられがちですが、バランスが大切なのだと思います。
いつも仕事を引き合いにして恐縮ですが、大した価値の無いものを相手へ高値で売ったり、ふっかけたり、騙したり、これは道徳心が欠けていると言えます。
また、このようなことを繰り返していけばいずれ商売が成り立たなくなります。
そして、道徳心ばかりで、相手の為にと思って利益なしで販売する、これでは自分の実入りが無くなって困窮してしまいますし、自分の所属する会社にも迷惑をかけ、ことが大きくなれば会社は倒産してしまいます。
この経済と道徳のバランスが非常に大切で、このバランスをうまく保つことが、会社を大きくし、仕事の成功、自分自身の成功に大きくつながるのではないでしょうか。
次の1万円札にもなる渋沢栄一の名著、「論語と算盤」でも同様ですね。
どちらか一方では成り立たちません。
現代はどちらかと言いますと、算盤、すなわち経済に偏っている気がします。
簡単に言ってしまえば、「金儲けに成功した奴は偉い」です。
確かにビジネスの突破口を見つけられたのは賞賛すべきことでしょうが、昨今は特にお金儲け主義に偏りが過ぎている感じがします。
金儲けをしただけで、歴史上で名を馳せた人物はいませんね。
ビジネスに成功し、且つ名を馳せた方というのは往々にして道徳心から慈善事業にも取り組んだ方がほとんどです。
私はこれが真実だと思っています。
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