人生とは自分探しをすることではない。
人生とは自分を創ることである。
byバーナード・ショー(劇作家)
「自分なんて探したって見つかりません、だってここにいるんですから」とどこかで聞いたことがあります。
確かにその通りだとは思いましたが、そこまで否定しなくてもというのが私の率直な意見でした。
そして、この自分探しという言葉で、すぐに思い付くのが「自分探しの旅」ではないでしょうか。
自分探しの旅こそ、今の時代、バカにされたような言葉になりつつあると思います。
まず定義が曖昧ですし、逃げの姿勢にも感じてしまいます。
自分を探している、すなわち、今の自分は本当の自分ではないと自己否定をしているという捉え方もあるかと思います。
しかし、私は旅に出て自分自身を見つめてみること、非日常に身を置いて自分がそこで何を考え何を思うか知ること、旅に出て見聞を広めること、日頃の同調圧力から自分を解放して好きなように行動してみること、これらは非常に大切なことだと思います。
私の今までの旅の中で大きな経験となったのは、モンゴルの大草原で馬の背に揺られ、馬の息遣いを聞きながら草原を見ながらボーっと物思いにふけったこと、ワーホリで訪れたオーストラリアを旅しているときに、やることがなさ過ぎて一人でひたすら外を歩いたり、宿のベッドに寝っ転がったりして自問自答し続けたことは、そこで何を得たのかうまく言葉には出来ませんが、今の自分を形成する上で大きな鍵となったような気がしています。
考えてみると、私の旅での経験は、どこか観光地や遺跡へ行っている時よりもやること無くて異国でボーっとしているときの方が記憶に残っています。
やることも無くボーっとして、そこから、海外に来てまでして俺は何しているんだろうってところから、だいぶ考え込んだような気がしています。
日本にいると申し上げた同調圧力もありますし、やることがないなんて状況はそうそうありません、逆にやることがなくてもあるように感じてしまいますので、この経験は旅ならではのような気がします。
ただ、それは本日の言葉にもある通り、自分を探すことではなく、自分を創ることと言えるかもしれませんね。
ここからは私の持論になりますが、なぜ自分は探すものでは無く、創るものなのかと言えば、それは人は無の状態で生まれ、いろいろなを経験してそれが自分を形成していくからだと考えています。
無の状態に何かを付け加えていく、だから探すのではなく、創るのだと言えます。
では「自分探しの旅」とは何なのかと言いますと、実態は「自分創りの旅」です。
無の状態に何かを付け加えていくこともあるでしょうし、今までの人生で創りかけていたものを再度旅の中で創っていくこともあると思います。
しかし、人は往々にして、今まで創っていたものを忘れてしまっているときもあります。
例えば、日々の生活の中で興味が湧いたのに、気付かぬところで周りに同調してその興味を抑え込んでいた場合は、それが旅によって再度自分の中で湧き上がるかもしれません。
そうなった場合は、言い方によっては、自分の興味や考え、想いを見つけたということになりますので、「自分探し」という表現でも良いのかもしれません。
ここまで書いてきましたが、やっぱり言葉の表現って難しいですね。
ただやはり人は、人生の中で、自分を探しているのではなく、自分を創っているのだと思います。
人生は、無の状態に知識や経験を付け加え続けることに変わりはないですからね。
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