それは「仕事に追われないで、仕事を追う」ことである。
つまり天才が一時間かかってやるところを、
二時間やって追いつき、三時間やって追い越すことである。
今日の仕事を今日片付けるのはもちろん、
明日の仕事を今日に、明後日の仕事を明日に、
さらにすすんでは今日にも引きつけることである。
by本多静六
昨日紹介した本多静六さんの言葉です。
これぐらい仕事に取り組めば、きっと仕事の楽しさがわかるという意味合いで言われています。
それも大切なことではありますが、私に響いたものは今日できる仕事は今日中にやる、ということです。
スケジュールを決め、今日できることや明日できることを分けて仕事をする、無理に一日でやり切ろうとしない、確かにそれは正しいのかもしれません。
ただ、職種によっては、急な問い合わせや依頼が入り、即座に動くことが求められる場合もあるかと思います。
例えば、今日問い合わせが入ったお客のAさんへ出す見積書の作成は明日にしようと思ったところ、翌日出社後に急な依頼が入り、別のお客であるBさんのところへ行かなければならない、ということもあるかと思います。
その場合、見積書の作成は遅れ、お客のAさんから、見積書はいつ提出してくれるの?と言われる可能性があります、明日の午前中に作成し、提出しますと伝えていれば尚更です。
そうなりますと、お客であるAさんの信頼を大なり小なり失うことになりますし、謝罪の電話やメールを入れるのだって時間を要します、その後、やっと見積書を作成する為、時間も余計にかかってしまいます。
Aさんよりお叱りを受けている手前、見積書の誤字脱字は許されません、丁寧に見直しを繰り返し、ようやく提出に至るわけです。
それだけして出した見積書をAさんは冷ややかな態度で受け取り、誤字脱字がなくとも、それを当たり前として受け取ります、この際、時間をかけて丁寧に見直しても感謝はされません。
そして、見積書の価格に満足できない、納期に満足できないとなった場合、どうでしょうか。
上記は、そうそう起こらないビジネスパターンと思われますが、近いことは結構あります。
連絡をいただいた日に見積書を提出していれば、まず「いつになるのか?」という問い合わせは入らなかったはずです。
それに対する弁明も必要なくなるわけです。
そこで、余裕を持って見直しまでしていれば、この人は仕事が早くて丁寧だと受け取られることも往々にしてあります。
仮にその日のうちに提出した見積書に誤字脱字があった場合でも、あくまで私の考えでは、傷は小さいです。
仕事のスピードは人それぞれです、ただ「今日」という日に限って言えば、その日のうちに終わらせるタイプと、翌日に持ち越すタイプが必ずいます。
連絡手段や仕事の手段が豊富な今、仕事を明日に持ち越すのは、その人自身の考え方次第という場合が多いです。
私は今まで、仕事は遅いけど、仕事のデキる人に出会ったことがありません。
私自身、一緒に仕事をしたいと思わせる方は、やはり連絡やメール返信の早い人ですので、自分が一緒に仕事をしたくなるような人を想像して、自分自身をそれに近づけるようにしているつもりです。
ただ、残念なのは本多静六さんの名言も、今の時代からすると、ブラックだ!なんて言われるかもしれません。
何にでもブラック、ブラックって、常軌を逸している会社も世の中には確かにあるのでしょうが、こういった名言までもブラックと言ってしまうのとは少し違います。
常軌を逸した会社の体制というのは問題ですが、やはり歴史を変えられた方は一途に仕事を頑張ってきた人たちです。
ブラック企業というものは存在しても、人の働く姿勢にはブラックもホワイトもないと思います。
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