これは俺の責任だ。
自分が頭を下げるよりも辛い。
by半沢直樹
昨夜の半沢直樹の第六話、特に名言らしい名言は無かったのですが、せっかくここまで名言紹介を続けてきていますので、昨日の半沢直樹の中で自分の中で印象に残った言葉を紹介させていただきました。
この名言は、半沢直樹が働いている東京中央銀行の頭取が頭を下げているシーンで、半沢直樹がテレビ越しにその場面を見て、言った一言です。
ドラマの話の中で、半沢自体に非が無い事はわかります。
それでも尚、半沢は、頭取が頭を下げる事態になったのは、自分の責任だと言いました。
そして、半沢直樹がそう言った後、同期の渡真利が「ここにいるみんな、そう思っているさ」と言います。
もちろん「ここにいるみんな」にも非はありません。
これは、現代社会、特に仕事に関して、ちょっとそぐわない考えかもしれませんが、とても日本人らしい考え、精神だと思いました。
自分に非があるのか無いのかではなく、自分たちのトップが頭を下げている、それを非常に辛い事だと思う気持ちです。
組織の中で、下で働くものがこの気持ちを持っていたら、強い組織と言えるのではないでしょうか。
トップが頭を下げるのは自分が頭を下げるのと同じ、しかもそれをトップにまでさせてしまい申し訳ないといたたまれない気持ちです。
不甲斐ない自分に情けなくなり、そこには、自分に非があるか無いかは関係のない話です。
ただ、これは非常に日本らしいというか、日本の組織の典型のような考えかもしれません。
その気持ちを働く人が持つことについて、正しいのかどうかはわかりません、日本の組織の弊害として、働きすぎ、パワハラ、ブラック企業、もしかすると、そういう側面も関係しているかもしれないと思うからです。
ただ、私は、働く人がトップに対して持つその考え自体は、好きです。
昨日の半沢直樹を見て、私の会社にいた、既に引退して退職された人(Aさんとします)が話していたエピソードを思い出しました。
私の入社前、ちょうどリーマンショックの頃、私の会社も非常に厳しい時期があり、その時の話でした。
Aさんが言うには、経費削減の為に、社員は出張回数を減らしたり、出張する際も新幹線を使わずに鈍行に乗ったりしていたそうです。
そんな中、社長も経費削減のために、ご自身の海外出張の際の飛行機を、いつものビジネスではなくエコノミーにすると言ったそうです。
もちろん、社長が言ったことですから、社員はその決定に頷くしかないのですが、その時Aさんは、心から社長に対して申し訳ないと思ったそうでした。
自分たちの不甲斐なさから、いたたまれない気持ちになり、必死になって仕事をしたと聞きました。
そこから早い段階で数字も元に戻ったのですが、社長はしばらくエコノミーに乗っていたそうです。
そこでAさんは数字が戻ったのを機に社長へ、頼むからビジネスに乗ってくださいと直談判したそうです。
エコノミーに乗り続けられていたら、申し訳ない気持ちでいっぱいになるからと聞きました。
初めてその話を聞いたときはわかったようなわからないような気持ちでしたが、今は私も、そのAさんの気持ちが分かるようになりました。
昨日の半沢直樹の「自分が頭を下げるよりも辛い」という名言を聞き、ふっと、このAさんが話していたエピソードを思い出しました。
下記が今まで私のブログで紹介した半沢直樹の名言まとめ記事です。(2020年9月28日追記)
宜しければ是非そちらもご覧ください。
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半沢直樹の小説もドラマ人気に支えられ、好評のようです。
当初は文春文庫で、そしてその後、講談社文庫でも刊行されたようです。
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表紙のデザインが違いますね、好みの分かれるところかもしれません。
2020年9月17日に刊行された半沢直樹の最新版がこちらです(冒頭の試し読みもできるるそうです)↓
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