三度炊く飯さえ硬し軟らかし思うままにはならぬ世の中
by北大路魯山人(芸術家)
明治時代に生まれた芸術家であり、美食家としても有名な北大路魯山人の名言です。
本日の名言は、食事に関係している名言ですね。
現代は炊飯器があり、特に日本の炊飯器は世界でも評価が高いのですが、明治時代には現代のような炊飯器はもちろん無く、ご飯を炊くのも鍋でした。
季節やお米の種類などわずかな変化でも炊き上がりが違うのに、温度の伝わり方が不安定な鍋ですので、ゴワゴワしたご飯になったり、水分を多く含んだ柔らかいご飯になったり、思うように炊けないことが今より更に多かったと思います。
今でも水の量を少し間違えるだけで、炊きあがりは結構違いますから、鍋で炊いていたら尚更コントロールは難しかったでしょう。
本日の名言は、炊飯と世の中を掛けています。
毎日食べるご飯ですら思うように炊けないのに、世の中が思うようになるはずないだろう、ということです。
やはりこういった着眼点が芸術家ならではですよね。
炊飯と世の中を並べて、しかもなるほどと皆に思わせる、自分には到底思いつかない表現です。
改めて本日の名言の紹介をします。
人は、どうしても周りを変えようとしがちです。
それは自分の力が不可抗力であることに対しても、時折思ってしまうことです。
しかし、本日の名言通り、自分にとって最も身近である事すら思うようにならないことが多いです、従って、自分から少しでも離れたところのことはほぼ思い通りにならないと思った方が良いです。
それなのに、なんでああならないんだ、こうならないんだと考えるのは、時間の無駄、感情の無駄と言えます。
一番考えてはいけないことが、「他人」のことです。
他人こそどうにもなりません。
思い通りにならないなぁ、じゃあどうしようか、自分としてはどうするのがベストなのか、どうしておくのがベストなのか、そこに尽きますし、それ以上考え込むものではないと思います。
以前、会社の人が、自分の嫁や子どもの事ですら思い通りにならないのに、会社の同僚や取引先の人が思い通りになるはずなんてない、いちいち考えても仕方が無い、そういう人だ、じゃあどういう対応をしようかと考えるだけ、と言っていました。
これは的を得ていますよね。
自分にとって一番身近な存在である夫や妻、そして子ども、そんな身近な存在ですら、時に意見が合わなかったり、口論となることがあるのですから、赤の他人が思い通りになるはずは無いですよね。
本日の名言はそんな気付きを与えてくれる名言です。
ブログランキングに登録してます。
応援宜しくお願いします。