生き残る種とは、最も強いものではない。
最も知的なものでもない。
それは、変化に最もよく適応したものである。
byダーウィン(地質学者・生物学者)
ビジネスでよく使われる定番のような名言をピックアップしてきました。
元々はビジネスの名言では無いのでしょうが、生き残るという表現はどのような事でも言えますよね。
生物界ではこうだったが、ビジネスでも同じことが言えるのではないか、ということです。
環境にうまく適応した種が今の時代まで生き残っていますが、反対に強かった恐竜は絶滅しています。
不思議とビジネスも同じで、一時は隆盛を誇った企業は、組織が大きくなり、スピードが鈍化、変化に適応する新たな挑戦をしづらい風土となり、やがては倒産という憂き目に遭います。
当時、力を持った恐竜が滅んだように、力を持った大企業が滅びていきます。
大企業だからといって、潰れないとは限らない、変化に適応していくことが必要と、そういった教訓として捉えられることが多いですよね。
しかし、日本の大企業の数は約3割で、7割が中小企業なわけです、私もその7割の中の中小企業で働いています(アメリカは半々の割合)。
そう考えると、やっぱりこの言葉は、大企業ですら変化に適応する力が無いと生き残れないのに、中小なら尚更だ、尚更というか一瞬で無くなる、と私は捉えたい気持ちが強いです。
一番強いのは、大企業で且つ、変化に適応できるスピードを兼ね備えた会社となります、その中で中小企業は生き残っていかないといけませんので、変化は必須で、その変化も的を捉え、かつ的確なタイミングでないとうまく活かせないとも思います。
しかし、それでもやはり変化に適応していくというのは言葉以上に難しいものです。
人並な意見ですが、これが出来ているのは、日本の企業では大企業、中小企業問わず極わずかで、そしてアメリカの、時代の風雲児と言えるGAFA(Google・Amazon・Facebook・Apple)はその意識が特に強いのではないでしょうか。
Amazonの2016年に行われた年次株主総会、創業者のジェフ・ベゾスCEOは株主に充てたレターで下記のように書いています(日本語訳で一部のみ抜粋)。
意思決定の中には、偶発的で元に戻せない、または、ほぼ元に戻せないものもあります。一方通行のドアのようなものです。そのため、これらの意志決定は熟考して、慎重に、時間をかけて、周囲の忠告を考慮した上で、強い意志を持って下さなければなりません。やってみてその結果に納得できなくても、後戻りすることはできません。これらを「タイプ1の決断」と呼びます。
しかし、大抵の決断はそうではありません。後から変更可能で、元に戻せるもので、二方向のドアがついています。最適とは言えない「タイプ2の決断」を下しても、その結果にいつまでも悩まされなくて済みます。ドアをまた開けて、前の場所に戻ることができるのです。
「タイプ2の決断」は決断力に優れた個人または小グループによって素早く下すことができ、そうするべきです。
組織が大きくなると、多くの「タイプ2の決断」事項も含めて、大抵の決断に厳しい「タイプ1」の意志決定プロセスを選ぶ傾向にあるようです。それによって、最終的には進行が遅くなり、思慮に欠けたリスク回避をし、十分実験できずに、発明ができなくなります。
これまではそういったことが起こらないように注意して来ましたが、今後も同じように注意していきたいと思っています。
出典:MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣 シバタナオキ著
変化への適応という視点とはまた違いますが、変化や改革を厭わない、むしろ変化や改革ができにくくなる会社風土にならないよう注意している姿勢が伝わってきます。
大企業のAmazonがこのようなスタイルでビジネスを進めていたとしたら、当分、他社は勝てません。
これとは反対に日本の大企業はAmazonが注意していることをまさに地で行っている傾向があるのではないでしょうか。
私が働いている会社も、同様の傾向があります。
Amazonが危惧する大企業病を、中小企業の多くが発病しているわけですから、このAmazonのジェフ・ベゾスCEOのレターを読み、身が引き締まる思いがしました。
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