いまの人は、みんな、
「何かしなければ」と思いすぎる。
by河合隼雄(心理学者)
確かにそれはそうだと思います。
でも、なぜ、今の人は、何かしなければと思いすぎるのでしょうか。
私は単に今の人は「何もしていない」から、何かしなければと思いやすいだけだと考えています。
便利な家具や家電が生まれ、仕事も効率的になり、何もしていない時間が増えているからでは?と思います。
また長い間の不景気を経験し、お金を使わなくなり、家でも楽しめることに時間を費やすようになったとも言えます。
昔は、何をするにも時間が掛かった為、あれよあれよと翻弄されるままに時間が過ぎ、ふと考える暇もなかったのでは?と思います。
また別の支店では、何かしなければというのは、周りの誰かが何かをしているから、自分も何かをしなければいけないと思ってしまうということもあります。
昔に比べ、周りの情報が瞬時に入り、誰かが何かをしているとわかると、当然、私も何かしなければと焦ります。
この「何かしなければ」というのは、時代が作り出した感情とも言えるでしょう。
「何かしなければ」という感情、良いものではないですよね。
そんなに焦らなくたっていいんだ、というのが本日の名言のメッセージかと思います。
「何かしなければ」と焦ってしまう状況がどうして生まれるのかを書き出してみましたが、やはり言葉通り焦る必要は無さそうです。
焦って何かするのではなく、落ち着いてリラックスし、じっくり考えてみる方が良いと思います。
じっくり考えても、何も生まれてこなければ、またリラックスしましょう。
おはようございます。
最近、就職氷河期だった世代の雇用対策のニュースを目にすることがあります。
就職氷河期といっても、年代の捉えられ方は様々です。
私の世代もリーマンショックの影響で、就職氷河期と言われることがあります。
ネットニュースで就職氷河期の人の今の悲惨な姿や実情が切々と書かれているのですが、確かに私も簡単に内定が採れるような就活では無かったので、それなりに苦労はしましたし、周りを見ても苦労はしていました。
確かに、当時が就職氷河期でなかったら、今の自分とは違う会社で働いていたか可能性はあります、ただ、就職氷河期だったからこその縁というのもあります。
就活の市場はざっくり二つ、買い手市場と売り手市場があります。
めちゃくちゃ簡単に書きます。
就活の買い手市場は、企業の求人数より就活生(募集者)が多い状態、雇用する側は、多くの就活生をふるいにかけて苦労せずに人が雇え、就活生は雇ってもらおうと躍起になる、内定がなかなか取れない状態です。
就活の売り手市場は買い手市場の逆、企業の求人数より就活生(募集者)が少ない状態、雇用する側は募集者が少ないので、何とかうちに来てもらおうとする、予定していた人数が雇えない可能性がある、就活生は、どこの企業も比較的ウェルカムで、労せずして内定をゲットできる可能性が高い状態です。
買い手市場=企業に有利、売り手市場=就活生に有利、となります。
しかし、売り手市場は就活生にとって、あまり良くないことがあります。
それは、売り手市場だと、自分の能力以上の会社に入りやすく、採用人数も多くなりがちなことです。
自分の能力以上の会社に入れば、当然、活躍できる見込みも少なくなり、また採用人数が多くなれば、競争も激化します。
私の持論として「地位は人を作る」というものがあります。
ある程度の人は、元々の能力が無くても、地位に応じて能力も伸びると思っていますので、売り手市場だと、地位を得られる可能性が減る、すなわち能力を延ばす機会も減るということになります。
であれば、買い手市場というのは自分の能力以下の会社に入ることが多く、採用人数も少ないので、地位を得やすくなると考えることもできます。
先輩や後輩が売り手市場で入っていたら、自分の方が仕事が出来る場合も多いです。
採用人数が多くないので、同年代のライバルも少なく、仕事のチャンスも多く回ってきます。
仕事の大半は、経験さえあれば何とかなることが多いのでいかにして経験を積むチャンスを得るかということにもなってきます。
私自身、特に何をするわけでもなく、良い経験を積むチャンスに恵まれ、今に至っています。
このインドネシア駐在も、本来は会社のエースがに選ばれるのに、人手不足で私に白羽の矢がたったのです。
また、買い手市場か売り手市場化で、入社することの出来る会社は変わるかもしれませんが、給料はそんなに大差ありません。
会社の規模でびっくりするほど変わるかと言えば、そこまで影響されません(もちろん例外はあります)。
むしろ、社内で昇進さえしてしまえば、それこそほとんど大差なくなります。
大手に入って昇進できない平社員よりも、会社の規模が小さくても昇進して部長になった方が給料は多くなることも当然あり得ます。
同じ部長であれば、確かに大手の方が給料は良いかもしれません。
ただ、人の給料と幸せはある一定の額で頭打ち、ほぼ同じ曲線で推移する調査結果も出ています。
ということには、ある程度の年収を目指せる会社に潜り込めさえすれあれば、買い手市場で就職した世代の方がラッキーと言えます。
確かに、今の売り手市場の方が大手に入ることの出来る可能性が高いのは事実ですが、能力以上の会社に入り、しかもライバルが多いという状況で昇進するまでの道のりを考えれば、買い手市場で就職した人の方が、非常に有利です。
買い手市場で無事に就職でき、且つ、今の会社や仕事がそれほど嫌いではないという時点で、私はラッキーだったと思っています。
しかし、現実に目を向けてみると、確かに就職氷河期が理由で、辛い状況にある方がいるのも事実です。
何とか就職できれば、書きましたが、辛い状況にあるのは、今なら正社員として採用されていたかもしれないのに、就職氷河期だった為、正社員になれなかった方です。
やはりこれは辛いと言えます。
ただ、就職氷河期を理由にして、今の自分の境遇を嘆いていては、何も始まりません。
きつい言葉かもしれませんが、就職氷河期でも、やりようはいくらでもありました。
確かに、今の方が恵まれている状況にあるのは間違いありませんが、それでも、自分自身で何かを選択してきたわけです、自分の境遇を外部環境のせいにしてばかりでは、見えるものも見えくなるのではないでしょうか。
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